株式会社スキルマーク

【北海道札幌市】労働者派遣・SES・フリーランスエンジニア 案件-求人 システム開発 【エージェント】
 011-768-8864
お問い合わせ

カテゴリ

2021-09-27 17:36:00

【これは超面倒!!】インボイス制度について!

インボイス制度について
インボイス.jpg

■令和3年10月1日より
登録事業者のネット受付がスタートされます。
■令和5年10月1日より
実際のインボイス制度の適用がスタートされます。

すべての事業者(法人、個人)に影響があると思われますので
ここに書いておきます。
※私も勉強中ですので指摘があれば訂正します。

【①インボイスって何?】
まずインボイスって何か?ということですが、

インボイス =「適格請求書」

の事をいいます。

登録した際に登録番号が交付されます。
その登録番号が記載された請求書を「適格請求書」といいます。

現在の請求書と適格請求書の違いは

  1.  国税庁から付与された登録番号を記載する
  2.  税率(10%、8%)毎に請求額を区別して記載する
  3.  免税事業者は適格請求書を発行出来ない。

などがあります。

【②令和5年10月1日から経理が厳格化される】
適格請求書(インボイス)が無い場合、
仕入れ税額控除が使用できません。

※仕入れ税額控除
消費税の計算は売上に係る消費税額から、
仕入に係る消費税額を控除して支払う消費税額を確定させます。
これを「仕入れ税額控除」といいます。


仕入れ税額控除が使用できる場合には以下のように
経費を控除して消費税を申告していました。

売上額 100万円(税込み110万円)
外注費  90万円(税込み 99万円)
---------------
利益額  10万円←この金額に対する消費税を申告
消費税   1万円←利益額に対する消費税(仕入れ税額控除を適用した消費税)

外注先から適格請求書(インボイス)が貰える場合には
今まで通り、上記の方法で消費税を申告します。

ですが、外注先が適格請求書(インボイス)を発行出来ない事業者の場合、
仕入れ税額控除が使用できません。

売上額 100万円(税込み110万円)
仕入額  90万円(税込み 99万円)※外注費等
---------------
利益額  10万円
消費税  10万円←100万円に対する消費税を申告する

残るお金は1万円となってしまう・・・


もっと言えば、仮に売上額と仕入額が同じ場合は、
利益もないのに消費税を収める必要が出てしまいます。

売上額 100万円(税込み110万円)
仕入額 100万円(総額   110万円)※外注費等
---------------
利益額    0万円
消費税  10万円←100万円に対する消費税を申告する・・

なんと!マイナス10万円となってしまう。。。


利益が0円なのに消費税10万円分を申告する必要があります。。
小さな会社で仲の良い下請事業者さんなど売上をそのままスルーしてあげたりする場合などあるかと思いますが、
今までのようにやるには適格請求書(インボイス)を発行しないと元請けが損をしてしまいます。

これだと喧嘩になり商売が成り立ちません!!

ですので、下請けなどを行う事業者は発注元より
適格請求書(インボイス)の発行を求められることが考えられます。

【③免税事業者は適格請求書(インボイス)発行事業者になれない】
適格請求書(インボイス)発行事業者になるには、免税事業者ではなることが出来ないので
年間売上が1000万円未満の法人・個人でも課税事業者になる必要があります。
課税事業者となった場合、消費税を申告、納税する必要があります。

【④適格請求書(インボイス)を出せない免税事業者はどうなるのか?】
適格請求書(インボイス)を出せない免税事業者に今まで通り消費税分を支払うと
元請けなど支払う側は税負担が増額しますので消費税分を払うことが出来ないと考えられます。

適格請求書(インボイス)を出せない免税事業者が消費税を請求すると
契約が出来なくなる可能性があります。

【⑤免税事業者はどうしたら良いのか?】
今まで月に税込み55万円の売上があったフリーランスの方が
消費税分がもらえなくなる事で50万円の売上になるかもしれません。

そうであれば、年間1000万円以下でも
免税事業者+適格請求書発行事業者になったほうがお得では無いだろうか??


元請けよりこれまで通り消費税分も支払ってもらい
仕入税額控除や簡易課税制度というもので節税しながら消費税を納税したほうが
手元にお金が残るチャンスは有るかと考えられます。
免税事業者で消費税分をもらえなければ、もうそのチャンスは無いからです。

簡易課税制度は年間の売上が5000万円以下の場合、
事業区分により決められた割合分の消費税額を控除できます。

プログラマーやSEなどサービス業を営む方は50%の控除を受けられます。

【⑥えっ!特例がある?】
適格請求書(インボイス)の無い経費について3年間は払った額の80%を適格請求書(インボイス)のある経費とみなして
消費税を申告してOKである。
令和8年10月からは50%、令和11年10月からは完全に0%となります。

ただ下請け事業者が元請け事業者へ
「3年間は80%でいいんだろ?ならその分を払ってくれよ!」などと言うと、間違いなく喜ばれません・・


元請けの払う側としては、
・適格請求書がある人には10%分の消費税を支払うよ!
・適格請求書が無い人には消費税分を払わないよ!
・うわぁ・・3年間80%とか5年目から50%払えと言ってきた・・管理が大変・・契約を切るか・・・

などの考えに至るかと思われます。


元請けの払う側は支払いや申告の管理が人毎により複数パターンに分かれて大変になります。
大変だということは、現在よりも人件費・経理の手間などコストや経費が掛かることが予想されます。
またそんな面倒なこと対応出来ないという元請けであれば、適格請求書が無い人は契約出来ない可能性が出てきます。


色々と端折って書いた部分はありますが、
大体はこんな内容のはずです。

まだ2年程度、考える時間はありますが、
課税事業者となるか、免税事業者で行くか方針を決定する必要があります。

いやーしかし面倒ですね!
こんな複雑にしないで免税事業者の範囲を1000万円以下から500万円以下とかにするとか、
範囲自体を撤廃にすれば良いだけのような気がしますが・・・

ちなみに税務署の相談室に色々とインボイス制度について確認した際に、
最後の質問として、

「この制度、難しくてすごい面倒ですがほんとにやるんですか??」

と相談室の担当者へ質問してみると、

んーホントですよねw
wたぶん?wやるんじゃないでしょうかw!!

と笑いながら回答された。。

2024.04.20 Saturday